Wednesday, May 2

副聲道造成熱潮的分析文章

テレビ「副音声」が密かなブーム 亀梨和也、バナナマン、生田斗真の“功績”
5/2(水) 7:31配信 デイリー新潮
「副音声」が密かなブーム
元祖は「トリビアの泉」!?

近年のテレビ界で、実は「副音声」が盛りあがりを見せている。従来は外国語映画の原語音声やニュース番組の英語音声、視覚障者向けの解説音声が中心だった。だが、2000年代後半からユニークな試みが注目を集め、視聴者の支持を得たことが背景にあるようだ。

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テレビ局の関係者は「今の密かなブームは、『副音声のバラエティ化』と表現できると思います」と指摘する。



「テレビ業界にとって嚆矢となったのは、フジテレビ系列のバラエティ番組『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』でしょう。番組は2002年から放映されましたが、06年に有名な声優さんなどがゲスト出演し、副音声で独自のナレーションを行う『影のナレーション』が始まりました。私たち作り手にも刺激になりましたし、視聴者からも好評を得たはずです」

大急ぎで歴史を振り返れば、1978年に日本テレビが「音声多重放送」を開始する。これでステレオ放送や2カ国語放送がお茶の間に定着していく。

次はDVDの登場だ。日本では96年から商業化が始まった。ビデオテープと比べものにならない記憶容量は、例えば外国映画の場合、「原語字幕版」と「日本語音声吹き替え版」の両方の収録が可能になった。さらに映画やテレビ番組の出演者やスタッフの座談会「オーディオコメンタリー」も1枚のディスクに収めてしまったのだ。こうした技術革新が、テレビ制作の現場にも影響を与えていく。

亀梨和也の成功をバナナマンが受け継ぐ

テレビのオリジナル副音声で評判を得たのは、KAT-TUNの亀梨和也さん(32)でしょう。小学生の時、リトルリーグに所属し、世界大会に出場したそうです。そうした“野球小僧”ぶりを、11年から担当した日本テレビのプロ野球中継における副音声で遺憾なく発揮しました。野球ファンからも『解説がわかりやすい』、『よく勉強している』と高評価でしたね。この流れで、亀梨さんに未来のスポーツキャスターを期待する動きもあるそうですから、まさに副音声さまさまということになります」(同・テレビ関係者)

今年から亀梨は、主音声担当に“昇格”を果たした。だがもしかすると「副音声のほうがよかった」という声が盛り上がってしまうかもしれない――。それは冗談だが、テレビ界における副音声の歴史を表にまとめてみた。

こうして見ると、亀梨のプロ野球中継が切り開いた道を、バナナマンの「NHK紅白歌合戦」が定着させたイメージが浮かぶ。

ドラマのフロントランナーは「ウロボロス~この愛こそ、正義。」を指摘する声が多い。あまりにも話題となり、「最終回は物語に集中してほしいので、ドラマの半分で副音声は停止します」と事前に発表されたことがニュースになってしまったほどだ。

副音声が視聴率を左右する時代に? 

「視聴者にとって副音声のメリットは『出演者と一緒に見ている気になれる』、『裏話が聞ける』といったところでしょう。出演者側は『記事用のインタビューより発言の自由度が高い場合があり、仕事として面白い』、『ドラマの場合は、副音声でファンに直接的なメッセージを送ることができる』といったところでしょうか。制作サイドにとっては録画率の上昇などを見込むこともできます。今後はスポーツ、ドラマ、バラエティと、報道を除く全ジャンルで、さらに副音声番組が増えるでしょう。副音声の出来、不出来が視聴率さえも左右する時代が来るのではないでしょうか」(同・テレビ関係者)

何よりも「1つの番組で2回の楽しみが得られる」のだから、副音声の充実に反対する視聴者はいないだろう。また、「副音声のバラエティ化」というキーワードで、報道での応用は2カ国語放送以外に難しいというのも見えてくる。

とはいうものの、例えば国会中継の副音声で「実況と解説」が加われば、さぞかし面白いのではないか。野党のヤジに声を荒げる安倍晋三首相(63)をアナウンサーが実況し、政治評論家が解説する――。こんな妄想も思わず浮かんでしまう。

週刊新潮WEB取材班

2018年5月2日 掲載

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