Sunday, November 29

分析文章4

KAT-TUNはやはり型破りなグループだーー田口脱退から考えるKAT-TUNらしさ

2015.11.29 RealSound

1月24日に放送された『ベストアーティスト2015』(日本テレビ系)で、KAT-TUNの田口淳之介が、来年の春をめどにグループからの脱退、ジャニーズ事務所からも退所する意向を報告した。生放送中の突然の報告で、多くの人に驚きと衝撃を与えた。

明確な脱退時期は、レギュラー番組への影響を考慮した上で決定するとのこと。来年2016年は、KAT-TUNにとってCDデビュー10周年というアニバーサリーイヤー。それだけに、今回の脱退報道はお祝いムードに波乱をもたらすものといえそうだ。

田口といえば、グループ愛の強いことでも有名だった。Jr.時代を振り返る雑誌のインタビューでも「結成されたときからずっとKAT-TUNが大好き」と明言。田口以外のメンバーはみんな「キライだった」「仲が悪かった」などと発言しており、ファンからは「天使のようだ」と絶賛されていた。そんな田口だけに、ファンにとって今回の脱退は大きな驚きだった



自分自身のヒザの怪我、赤西仁や田中聖のメンバー脱退など、田口のアイドル人生は大きなうねりの中にあった。それでも、笑顔を絶やさない前向きな姿勢に、元気や勇気をもらったファンも多いはず。だからこそ、今回の脱退も田口にとって何かしらの考えがあって、彼の将来にプラスに働くような結果につながってほしいと願ってならない。

キレのあるダンス、優しい歌声、作品を生かす演技力、そして抜群のスタイルの良さ。「入口出口田口です」のギャグに代表されるユーモアセンスと、スベっても一切折れない心の強さ。そのスタンスは、ジャニーズの中でも一目をおかれ、男性ファンも多い。

かつてのメンバーであった田中聖が「あいつを乗りこなせるのは俺だけ」と明言していたように、実は誰よりも自由で純粋で奔放な少年のような田口。思ったことをそのまま発言し、自分の考えにまっすぐ行動する一面がある。もしかしたら、その手綱を引くメンバーがいなくなってしまったことにより、外の世界での活躍を夢見てしまったのではないだろうか。ウワサによれば、英語と韓国語の勉強も進めているということもあり、活躍の場が海外に広がるのではという期待も高まる。

結成当初から「ジャニーズらしくない」「型破り」と言われ続けてきたKAT-TUN。KAT-TUNは、良くも悪くも人間らしいのだ。人生は誰かの思い通りにはならない。田口自身も、ジャニーズウェブで連載している個人のブログコーナーで「この連載を始めて4年。始めた当時の自分がまさかこんな文章を書くとは思っていなかったでしょう」と綴っているほど。アイドルも、一人の人間として人生に迷い、自分の手で切り開いていくのだ。

もちろんグループのファンとしては、次々とメンバーが脱退してしまうことはとても悲しい。しかし、こうした展開もまた「型にはまらないKAT-TUNらしさ」として、ポジティブに転化していく力が彼らにはあると信じたい。

以前、4人体制になったときも頭文字が由来するグループ名を「ボクらの中では、成立しているんです」と笑いに変えてきた。アイドルグループの多くが脱退ネタをタブーとする中、話題にしていく姿勢が新しく、そこもKAT-TUNとしての魅力を増したと感じる。きっと、一人ひとりのスキルが増した今ならば、3人体制になっても多くのファンを沸かせることができるはず。

そんな決して予定調和にはいかない彼らを見守ってきた長年のファンなら、今回もきっと温かく応援できるはずだ。そして、さらに10年後のアニバーサリーイヤーでは、全員が笑って振り返れるような、そんな懐の深いグループになる。それがメンバーとファンが目指す、KAT-TUNの新しいステージなのではないだろうか。

(文=佐藤結衣)

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